青い目から見た、ミッドウエイ海戦③

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アメリカ空母「ヨークタウン」では、ジョン・サッチ少佐率いる戦闘機隊と、マックスウェル・レスリー少佐率いる第3爆撃飛行隊が,、日本空母攻撃から帰還し、先ず戦闘機隊が、11時15分に着艦を開始します。
画像は、その合間を縫って着艦した、空母「エンタープライズ」第6爆撃隊所属のゴールド・スミス少尉機ですが、日本空母「加賀」を攻撃した際に、対空砲火や護衛の日本戦闘機の攻撃で損傷し、且つ、燃料不足の為、急遽空母「ヨークタウン」に着艦する事にしたのです。

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戦闘機隊収容後の11時50分、残る日本空母「飛龍」捜索の為、ショート大尉率いる第5偵察飛行隊の10機が、発艦しました。
そして、マックスウェル・レスリー少佐率いる第3爆撃飛行隊を、収容しようとした矢先の11時52分、「ヨークタウン」のレーダーが、距離32浬に敵編隊を発見しました。
第3爆撃飛行隊は、『退去せよ。本艦は攻撃されつつあり。』との連絡を受け、僚艦「エンタープライズ」へと向かったのでした。

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結局、マックスウェル・レスリー少佐機は、燃料切れで、重巡洋艦「アストリア」の至近に不時着水しました。

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レーダーが捉えたのは、日本空母「飛龍」の小林道雄大尉率いる、急降下爆撃機18機・戦闘機6機の第1次攻撃隊で、レーダーが捉えた3分後の11時55分、小林道雄大尉は空母「ヨークタウン」を発見しました。
早期発見に至った理由には、「帰還する、マックスウェル・レスリー少佐率いる第3爆撃飛行隊の跡を、つけてきた。」「途中で遭遇した敵編隊の、逆方向を目指した。」「日本軍重巡洋艦「筑摩」5号哨戒機からの、誘導電波に導かれた。」等の説があります。
リチャード・G・クロムリン中尉率いる6機と、アーサー・J・プラスフィールド中尉率いる6機から成る、上空直衛の「ワイルドキャット」戦闘機12機が、小林道雄大尉隊を発見、上空3,000mから奇襲攻撃を仕掛けます。
急降下爆撃機18機中10機が撃墜され、直衛戦闘機防御陣を突破出来たのは、僅か8機でした。

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突破した8機のうち2機が、対空砲火で撃墜され、残り6機が250kg爆弾を投弾し、エリオット・バックマスター艦長(大佐)は、巧みな操艦で、3発をかわしましたが、3発が命中しました。
①:山田一飛曹の機体は、対空砲火により空中分解しましたが、爆弾は機体を離れて、2番エレベーター後部に命中しました。
この陸用爆弾は、3.6m四方の大穴を開け、格納庫甲板を破壊し、格納していた飛行機3機を炎上させました。
②:土屋孝美二飛曹の放った爆弾は徹甲弾で、飛行甲板中央部分に命中、格納庫甲板・下甲板を貫通して、艦底近くで爆発、レーダー室、無線室、管内事務室、割烹所、士官室等、艦内主要施設を機能停止にさせました。
レーダーと無線が使用不能となったのは、痛手となりました。
③:中沢岩雄飛曹長が放った爆弾は、通風孔を通って艦内中央部で爆発し、2基のボイラーを破壊し、且つ、3基を停止させました。

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第3弾が煙路を破壊したので、第2・第3ボイラーが使用不能となり、第4~第6ボイラーが、排煙逆流の為に消火してしまいました。
その為12時20分、速力が6ノットまで低下、12時28分には、洋上に完全に停止する事態となりました。
レーダー・無線が使えない状況を鑑み、12時34分、フレッチャー司令官は重巡洋艦「アストリア」への移乗を決断し、司令部移転が完了したのが13時24分でした。
画像には、エリオット・バックマスター艦長が士気高揚の為に掲げた、星条旗が確認できます。

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爾後、オルドリッチ中佐以下、350名の応急修理班が迅速に行動、火災を鎮圧し、ボイラー用の高張力鋼板を用いて、飛行甲板を修理したお陰で、被爆25分後には、航空機の発着艦が可能となりました。

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機関部員は、第1ボイラーを、応急作業に必要な電力を供給出来る程度の、低出力で運転続行し、やがて、罐室の換気扇も使用可能となって、13時20分、第4~第6ボイラーの復旧作業が開始され、13時50分、デラネイ機関長は、『ボイラー、復旧。出し得る速度、20ノット。』と艦長に報告しました。
14時頃には、飛行甲板の戦闘機に、発艦に備えて燃料給油が行われていました。

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小林道雄大尉は投弾後、戦果確認の為、上空に残っていたところを捕捉され、撃墜されました。
急降下爆撃機13機・戦闘機3機を喪失するという、甚大な損失でしたが、アメリカ側のダメージ・コントロールの前に、第1次攻撃隊の戦果は、乏しいものになりました。

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14時10分、重巡洋艦「アストリア」のレーダーが、低高度で来襲する日本軍の雷撃隊を捉えます。
日本空母「飛龍」を発艦した、友永丈市大尉が率いる第2次攻撃隊〔雷撃機10機(4VT・5VT)・護衛戦闘機6機(2VF)〕でした。

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14時36分、友永丈市大尉は、自身が率いる第1中隊(4VT)は、「ヨークタウン」の西(左)側から、橋本敏男大尉率いる第2中隊(5VT)は、「ヨークタウン」の東(右)側から、夫々雷撃を行う為、散開しました。

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ところが「ヨークタウン」が面舵をとった為、後追いとなった第1中隊(4VT)は、友永丈市大尉が、西(左)側攻撃2機と北東(右)側攻撃2機に中隊を分けます。

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上空に待機していたアメリカ側直衛戦闘機12機と、直前に「ヨークタウン」を発艦した8機は、大半が、後追いとなって射点に着くのが遅れている、友永丈市大尉が率いる第1中隊(4VT)の阻止に向かい、射点に着く直前の第1中隊(4VT)迎撃に成功しました。

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《第1中隊(4VT)・北東(右)側攻撃2機》
①大林飛曹長機は、魚雷投下前に撃墜されました。【オレンジ○印】
②斎藤清酉一飛曹機は、魚雷投下しましたが命中せず、その後、対空砲火と敵戦闘機の攻撃により、撃墜されました。【青○印】
《第1中隊(4VT)・西(左)側攻撃3機》
①杉本八郎一飛曹機は、突撃態勢に入る前に撃墜されました。
友永丈市大尉機は、空母「ヨークタウン」を急遽発艦したばかりのジョン・サッチ少佐の攻撃で、被弾しながらも魚雷を投下、直後に墜落しました。【赤○印】
③小林正松一飛曹機も、魚雷を投下後に、対空砲火によって撃墜されました。【緑○印】

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橋本敏男大尉率いる第2中隊(5VT)は、アメリカ側直衛戦闘機に、護衛戦闘機隊(2VF)指揮官の森大尉とその列機を撃墜され、自らを攻撃される直前に、前方の雲に飛び込み難を逃れます。
雲を抜けて絶好の射点から、第2中隊(5VT)は4本の魚雷を投下し(西森飛曹長機は魚雷を投下せず、帰路で投棄。)、14時45分頃、2本が命中しました。【ピンク○印】

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第2次攻撃隊は、友永丈市大尉が率いる第1中隊(4VT)の5機・戦闘機2機が未帰還となり、戦闘機2機が不時着水という損害でしたが、命中した2本の魚雷は、前部発電機室・第2/第6罐室を破壊・浸水させ、振動ですべてのボイラーが使用不能となったので、空母「ヨークタウン」は、洋上で左に26度傾斜して静止しました。

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後部発電機室も使用不能で、配電盤が損傷して艦内に電力を供給出来ない為、応急作業の実施が不可能な事を報告され、たエリオット・バックマスター艦長(大佐)は、14時58分、キーファー副長に”総員退艦”を命じました。

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空母「ヨークタウン」を発艦した、ウォーレス・C・ショート大尉率いる第5偵察飛行隊・10機のうち、14時45分、サミュエル・アダムス大尉機が、日本空母「飛龍」発見を報告しました。
15時30分、空母「エンタープライズ」から、負傷したクラレンス・マクラスキー少佐に代わった、ウィルマー・E・ギャラファー大尉が率いる第6偵察隊/第6爆撃隊・10機と、デイブ・シュムウエイ大尉率いる第3爆撃隊・14機(VB-6/VS-6/VS-3)が発艦しましたが、自陣の防空戦闘機が不足していた為、戦闘機の護衛が無く、丸裸でした。
参謀の手違いで、敵発見の連絡が無かった、空母「ホーネット」から、ステビンズ大尉率いる攻撃隊16機(VB-8/VS-8)が発艦したのは16時5分で、こちらも、自陣防空優先の為、護衛戦闘機無しでした。

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16時50分頃、ウィルマー・E・ギャラファー大尉は日本艦隊を発見し、16時58分、デイブ・シュムウエイ大尉率いる第3爆撃隊に、眼下の戦艦を攻撃するよう命じ、残りを率いて空母「飛龍」に向かい、先ず、ギャラファー大尉の第5偵察飛行隊が攻撃を開始しましたが、途中で編隊後部のF・T・ウエバー中尉機が、日本軍護衛戦闘機により撃墜され、且つ、5発の投弾が全て至近弾になりました。
これを見て、戦艦攻撃に向かっていたデイブ・シュムウエイ大尉は、2機を残し、10機を率いて舞い戻り、空母「飛龍」攻撃に横から割り込みます。

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急降下に移る前に、デイブ・シュムウエイ大尉率いる第3爆撃隊の、ワイズマン大尉機・ジョニーバトラー少尉機が、日本軍護衛戦闘機に撃墜されました。
ウィルマー・E・ギャラファー大尉隊・2番手の位置にいた、リチャード・H・ベスト大尉率いる第6爆撃隊・5機は、デイブ・シュムウエイ隊・8機の急降下に割り込まれ、爆撃針路が乱れたので、リチャード・H・ベスト大尉は怒声を上げつつ、互いに交叉する形でデイブ・シュムウエイ隊に加わり、其々が巧みに降下角度を修正しつつ投弾し、13機の攻撃で4発の爆弾を命中させました。

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ステビンズ大尉率いる攻撃隊16機(VB-8/VS-8)は、17時25分頃に日本空母「飛龍」上空に到達しましたが、既に大火災を起こしていると視認、目標を周囲の艦艇に変更して攻撃しましたが、損害を与える事が出来ませんでした。
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tag : ミッドウエイ海戦 エンタープライズ ヨークタウン ジョン・サッチ マックスウェル・レスリー 友永丈市 橋本敏男 小林道雄

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ecocitro

Author:ecocitro
妻・娘・息子との四人暮らしです。
【シトロエン】
《1975 GS1220 club》
亡父が1975年に新車で購入し、ブログ著者に名義変更して現有。
《1973 DS23IE pallas》
1992~2016 24年間所有。
《1972 SM2.7》
2002~2007 5年間所有。
【楽器演奏活動】
《集団演奏》
JAZZ PIANOの集団演奏活動を、目論んでいます。
《鍵盤/打楽器》
幼少時にクラシック・ピアノを習得。
学生時代の4年間は、ジャズ・ドラムの個人レッスンを受講。
社会人になってから、ジャズ・ピアノ教室で、3人の講師に師事。
【作詞/作曲/編曲】
自作曲をCuebaseで完成させる傍ら、それをネットで公開して、評価を仰ぐ事に注力します。
【ミニカー蒐集】
シトロエンGS/AとシトロエンSMモデル以外を、2017年1月に売却。
【運動】
サッカー・水泳・野球等、色々経験した結果、最も肌に合って楽しいスポーツは、バスケットボールでした。
【鉄道趣味】
山陽・阪急・阪神・神戸電鉄・神戸市電・姫路モノレール・地方ローカル鉄道・軽便鉄道が好きです。
【ミリタリー】
戦史・戦記・飛行機・船舶・兵器・空戦・海戦・軍人について、特に造詣を深めています。
【アイドル】
偶然、「初の選抜総選挙1位戴冠」をテレビ視聴していた事から、指原莉乃さんの在宅・ライトファンとなりました。

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