青い目から見た、ミッドウエイ海戦。②

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日本軍のミッドウエイ基地攻撃時、並びに、米軍ミッドウエイ基地航空隊・空母艦載機発進時の、位置関係です。
北西から接近する日本艦隊に対して、南東のミッドウエイ基地と、北東から忍び寄った米国空母から、攻撃隊が発進した事が分かります。
図中、”ビッグE”は、アメリカ空母「エンタープライズ」の愛称、”スティンガー”は、アメリカ空母「ホーネット」の非公式愛称です。

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【ミッドウエイ島基地・第1次攻撃隊】
第8雷撃隊分遣隊に所属する6機のグラマンTBF「アベンジャー」は、新機種で初陣でした。

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生還したのは、20ミリ機銃弾7発を含む74発を被弾し、辛うじて帰還したアーネスト少尉機のみでした。

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【ミッドウエイ島基地・第1次攻撃隊】
4機のマーチンB-26「マローダー」爆撃機で出撃した陸軍の雷撃隊は、500発以上被弾したミューリ大尉(前列左から2番目)機と、僚機1機が帰り着きました。

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【ミッドウエイ島基地・第2次攻撃隊】
ヘンダーソン少佐が指揮する、第242海兵偵察爆撃隊に所属する、ダグラスSBD-3ドーントレス急降下爆撃機16機の緩降下爆撃は、日本空母「飛龍」に5発の至近弾を与えただけで、8機を失いました。

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【ミッドウエイ島基地・第2次攻撃隊】
スゥイーニー中佐率いる、ボーイングB-17E爆撃機14機の編隊は、高度6,000mから、日本空母「蒼龍」「赤城」「飛龍」に対して爆撃を行いました。
命中弾はありませんでしたが、日本側は効果的な邀撃が出来ず、心理的な打撃を被りました。

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【ミッドウエイ島基地・第2次攻撃隊】
ノリス少佐率いる、第241海兵偵察爆撃隊のダグラスSB2U「ヴィンディケーター」11機は、日本空母への攻撃を断念、日本戦艦「霧島」を爆撃し、6発の至近弾を与えましたが、2機を失いました。
総じて、ミッドウエイ島基地航空隊は、技量・練度共に低く、士気だけは旺盛でしたが、如何とも、し難く、多大の犠牲を出しました。

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アメリカ軍攻撃隊の内、航法を誤って南東に進んだ⑥を除いて、他の攻撃隊は判断良く北西に向かい、見敵に成功します。

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然しながら、先に到着した雷撃部隊①②③は、日本軍護衛戦闘機に一網打尽にされ、戦果を挙げる事が出来ませんでした。
画像は、①の空母「ホーネット」・第8雷撃飛行隊(VT-8)のパイロット達が、出撃前に記念撮影している様子ですが、前列中央(前列左から3人目・膝をついている人の説もあり。)の、ジョージ・ゲイ少尉を除き、全員、この出撃で戦死しました。

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①の、空母「ホーネット」・第8雷撃飛行隊(VT-8)は、最後に発艦しましたが、アメリカ先住民”スー族”の血を引く、勇猛果敢なジョン・ウオルドロン海軍少佐は、主隊とは別行動をとり、9時18分、真っ先に日本艦隊を発見しました。
北東から侵入した雷撃隊は、最短距離にいた日本空母「蒼龍」を攻撃しましたが、日本の護衛戦闘機によって、ジョージ・ゲイ少尉以外は、全機撃墜されてしまいます。
ジョージ・ゲイ少尉は、何とか「蒼龍」まで辿り着き、魚雷を発射しますが、外れてしまいました。
その後、傷ついた機体を操って、「蒼龍」の艦橋ギリギリの高さで飛び越え、付近の海面に不時着水し、翌日午後2時30分、友軍飛行艇に救助されました。

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ジョージ・ゲイ少尉の雷撃機が、日本空母「蒼龍」に向かって魚雷を投下した瞬間を、描いた絵画です。
艦橋スレスレに舞い上がり、飛び越す際、『小柄な日本人艦長が、飛んだり・跳ねたり大騒ぎしている。』のを見たそうです。

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これは、ジョージ・ゲイ少尉が、真珠湾の病院で、ミッドウエイ海戦勝利を伝える新聞に見入っている様子です。

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空母「ホーネット」・第8雷撃飛行隊(VT-8)の攻撃から、約20分後の9時40分、②の、ユージン・リンゼー少佐率いる、空母「エンタープライズ」・第6雷撃飛行隊(VT-6)14機が、日本空母「加賀」を発見、二手に分かれて挟撃しますが、こちらも10機が撃墜され(帰還後に、修理不能で1機、海中投棄。)、隊長のユージン・リンゼイ少佐以下29名が戦死しています。
ジェームス・グレイ大尉率いる、空母「エンタープライズ」・護衛戦闘機隊(VF-6)は、日本艦隊上空を飛び回るだけで、爾後、空しく帰還しましたが、雷撃隊(VT-6)が援護要請をしなかった為、万事順調と推し量り、上空で待機していたのでした。
帰還後、生き残った第6雷撃飛行隊(VT-6)搭乗員は、戦闘機隊の詰所に、拳銃を持って怒鳴り込む騒ぎを起こしています。

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③の、ランス・マッセイ少佐(中央列・左から3人目)率いる、空母「ヨークタウン」・第3雷撃飛行隊(VT-3)は、直前に戦われた珊瑚海海戦で、実戦を経験した者が多く在籍していました。
司令・オスカー・ピーターセン少佐が経験豊かであった為、速度が遅い順に発艦させて、戦闘機・爆撃機・雷撃機の連合編隊を組ませることに成功し、出撃しました。

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最短距離にいた日本空母「飛龍」を狙った雷撃隊(VT-3)12機のうち、10機が撃墜され、残る2機も燃料切れで不時着し、全滅となり、ランス・マッセイ少佐を含む、21人が戦死しました。

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画像は、戦死10日前に撮影された、ランス・マッセイ少佐です。
6機の護衛戦闘機隊は、「サッチ・ウィーブ」を編み出した、ジョン・サッチ少佐が率いており、奮戦したものの、数に勝り・技量も上の日本海軍艦上戦闘機”零戦”隊が相手では、自らの身を守るのに精一杯であり、十分な護衛を行うことは叶いませんでした。

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攻撃隊の発進前、ジョン・サッチ少佐は、
「護衛の戦闘機数が、余りに少ない。
せめて、”サッチ・ウィーブ”を実践させる、最低数の8機で出撃させて欲しい。」
とフレッチャー少将に直談判しましたが、
「空母直衛・爆撃隊護衛用に、戦闘機を温存しておきたい。」
と、拒絶されています。

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爾後、ジョン・サッチ少佐(右)は、ミッドウェイ海戦を振り返り、
「我々が生還できたのは、奇跡としか、言いようがない。」
と語っています。
僅か6機で、性能・技量ともに上回る、多数の”零戦”に戦いを挑んだ男の本音でしょうか・・。

物の本によりますと、ジョン・サッチ少佐は、『低空で雷撃機を攻撃する”零戦”に、自らが攻撃を仕掛けることで、高々度で侵入してくる爆撃機を待ち構えている筈の”零戦”をも、低空に引き摺り下ろすことが出来る、と考え、巧みな空戦で、”零戦”を低空へと導いた・・。』と記されていますが、後で辻褄を合わせた”口碑”だと思います。

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ダグラスTBD-1デヴァスデーター雷撃機(1937)
アメリカ海軍初の全金属製低翼機である本機は、然しながら1941年の開戦時には、既に旧式化していました。
最大速度・時速331km、巡航速度・時速206kmという低速で、最大速度・時速530kmの日本海軍・三菱零式艦上戦闘機の、”いとも容易い餌食”となりました。

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3隻の空母から発艦したデヴァスデーター雷撃隊は、総計40機が攻撃を敢行し、うち34機が撃墜され、2機が帰投中不時着し、1機が帰投後に海中投棄、残存機僅か3機、という惨憺たる戦闘結果でした。
然しながら、低高度で来襲したデヴァスデーター雷撃隊により、日本機動部隊の直掩戦闘機隊は、低い高度での戦闘を余儀なくされ、高々度で来襲した急降下爆撃隊の侵入・攻撃を、許すことになります。
失われたデヴァスデーターは、総計37機で、デヴァスデーター全生産機数の、実に29%に相当します。
デヴァスデーター搭乗員の戦死者数は、空母3隻の飛行隊総計で79名(三空母すべての雷撃隊飛行隊長が戦死)で、これは、奮戦した日本空母「飛龍」の搭乗員戦死者数・72名を上回ります。

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④の、空母「エンタープライズ」急降下爆撃隊(VB-6・VS-6)は、南西に行き過ぎましたが、隊長のクラレンス・マックラスキー少佐が、
「これだけ視界が良い状況で、日本艦隊を見落とす筈は無い。
日本艦隊が予定針路を最大25ノットで進んでいたとしても、我々が今居る地点より南東の、ミッドウエー島に近くに居るとは思えない。
恐らく進撃途上で東か西かに針路を変えて、我々の針路の右側(西側)海域に居るに違いなく、その場合、機首を日本艦隊の針路と逆方向の”北西”に転じれば、彼らを発見できるはずだ。」
と考え、残存燃料を計算し、10時までは、予想されていた日本艦隊の針路の逆方向、315度に変針し、35マイルほど進む決断を下しました。

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これが後に、空母「エンタープライズ」艦長、ジョージ・D・ミュレー大佐をして、
「この海戦を通じて、最大の重要な決断の一つ。」
と言わしめた、英断となったのです。

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案の定、クラレンス・マックラスキー少佐は、アメリカ潜水艦「ノーチラス」への爆雷投下の為に艦隊を離れ、爾後、艦隊に追いつこうと、北東へ急いでいた駆逐艦「嵐」を、発見するのです。
北東へ転じたクラレンス・マックラスキー少佐(VB-6・VS-6)の、眼前右方向に日本空母「赤城」が、左方向に日本空母「加賀」が、現れたのでした。
10時2分、クラレンス・マックラスキー少佐は、『敵を発見しました。』と、音声通信で報告しました。
10時8分、それを聞いた参謀長:マイルス・ブローニング大佐は、『直ちに、攻撃せよ!』と、音声通信で絶叫し、この通信は、ハワイの太平洋艦隊司令部でも、直接受信されたそうです。

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同時刻、マクスウェル・レスリー少佐率いる、空母「ヨークタウン」の急降下爆撃隊(VB-3)が南東方向から到着し、10時20分に、第3雷撃飛行隊(VT-3)率いるランス・マッセイ少佐と、共同攻撃の連絡を取り合っています。
ところが直後に、ランス・マッセイ少佐の、「敵戦闘機の攻撃を受けた。味方戦闘機の援護要請請う。」を聞いたマクスウェル・レスリー少佐は、共同攻撃する予定だった、視認出来ない空母(「飛龍」)ではなく、前方に視認出来た空母(「蒼龍」)を、早急に攻撃する事を決断しました。

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10時20分、クラレンス・マックラスキー少佐率いる、VB-6・VS-6爆撃隊が、日本空母「加賀」に攻撃を開始しました。
10時25分、マクスウェル・レスリー少佐率いる、VB-3爆撃隊が、日本空母「蒼龍」に、攻撃を開始しました。

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10時26分、クラレンス・マックラスキー少佐と共に、空母「加賀」に向かっていたリチャード・ベスト大尉に率いられた3機(5機の説もあり。)が、目標を変更して、日本空母「赤城」を攻撃しました。

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ダグラスSBD-3ドーントレス急降下爆撃機(1941)
爆弾搭載量:550kg 最高速度:時速402km 航続距離:2,160km
適切な防弾装備が施され、214発被弾しながら生還した例がある程、頑丈で、搭乗員から絶大な信頼を寄せられてました。

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「これを、私に幸運の女神が微笑んだか、只単に私の悪運が強い、と思われるかは、皆さん次第ですが、何と言う素晴らしい瞬間であったろう!」
後刻、クラレンス・マックラスキー少佐が語った、その時の喜びです。

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攻撃を受け、沈没直前の空母「加賀」は、このような惨状だったそうです。
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テーマ : みんなに知ってもらいたい
ジャンル : 日記

tag : ミッドウエイ海戦 エンタープライズ ホーネット ヨークタウン ジョン・サッチ ジョージ・ゲイ ランス・マッセイ クラレンス・マックラスキー マクスウェル・レスリー

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ecocitro

Author:ecocitro
妻・娘・息子との四人暮らしです。
【シトロエン】
《1975 GS1220 club》
亡父が1975年に新車で購入し、ブログ著者に名義変更して現有。
《1973 DS23IE pallas》
1992~2016 24年間所有。
《1972 SM2.7》
2002~2007 5年間所有。
【楽器演奏活動】
《集団演奏》
JAZZ PIANOの集団演奏活動を、目論んでいます。
《鍵盤/打楽器》
幼少時にクラシック・ピアノを習得。
学生時代の4年間は、ジャズ・ドラムの個人レッスンを受講。
社会人になってから、ジャズ・ピアノ教室で、3人の講師に師事。
【作詞/作曲/編曲】
自作曲をCuebaseで完成させる傍ら、それをネットで公開して、評価を仰ぐ事に注力します。
【ミニカー蒐集】
シトロエンGS/AとシトロエンSMモデル以外を、2017年1月に売却。
【運動】
サッカー・水泳・野球等、色々経験した結果、最も肌に合って楽しいスポーツは、バスケットボールでした。
【鉄道趣味】
山陽・阪急・阪神・神戸電鉄・神戸市電・姫路モノレール・地方ローカル鉄道・軽便鉄道が好きです。
【ミリタリー】
戦史・戦記・飛行機・船舶・兵器・空戦・海戦・軍人について、特に造詣を深めています。
【アイドル】
偶然、「初の選抜総選挙1位戴冠」をテレビ視聴していた事から、指原莉乃さんの在宅・ライトファンとなりました。

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